風疹検査の必要性の高い方
妊婦、特に妊娠初期の女性が風疹に感染すると、難聴や心疾患、白内障などの障害(先天性風疹症候群)のある赤ちゃんが産まれる可能性があります。
そのため、以下のような方は風疹の予防接種を受ける必要性が高いと考えます。
- 風疹の抗体価の低い、妊娠を予定または希望している女性
- 妊娠を予定または希望している女性の配偶者などの同居者で風疹の抗体価の低い人
- 風疹抗体価の低い妊婦の配偶者などの同居者で風疹の抗体価が低い人
風疹に対する国の政策
2018年7月以降、特に関東地方において風疹の患者数が増加しており、患者の中心は30代から50代の男性でした。
このうち、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性(39歳から56歳)は制度の変遷上、風疹に係る公的な予防接種を受ける機会がなかった世代であり、抗体保有率が80%(女性および他の世代の男性は約90%)と低くなっております。
そこで風疹に対する国の追加政策として、
特に抗体保有率が低い昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性に対して以下の政策を行うことが発表されました。
- 予防接種法に基づく定期接種の対象とし、3年間、全国で原則無料で定期接種を実施
- ワクチンの効率的な活用のため、まずは抗体検査を受けていただくこととし、補正予算などにより、全国で原則無料で実施
- 事業所健診の機会に抗体検査を受けられるようにすることや、夜間・休日の抗体検査・予防接種の実施にむけ、体制を整備
江津市での風疹の取り組み
江津市では
平成31年度:昭和47年4月2日~昭和54年4月1日生まれの1044人
令和 2年度:昭和37年4月2日~昭和47年4月1日生まれの1228人
を風疹抗体検査並びに予防接種対象者として、2019年5月中旬以降に「クーポン券」が送付されることになりました。
- 対象者のうち、希望者がクーポン券を利用し、各種検診事業者または医療機関で抗体検査をうける(全額公費)
- 上記の被受診者のうち、抗体価が低く、予防接種を希望する者はクーポン券を利用し、医療機関で接種する(全額公費)。
ことがとなっております。
まずは特定健康診査の機会や、事業所において定期に実施する健康診断の機会を活用して、受検していただくようにお願いいたします。
抗体検査および予防接種は当院でも可能ですので、ご不明な点がございましたら、お電話でお問い合わせください。
花田クリニック 院長 花田 昌也