人工透析ってなぜ必要?
こんにちは。花田クリニックのスタッフです。今日は、私たちのクリニックでも多くの方が受けていらっしゃる「人工透析(じんこうとうせき)」について、お話ししてみようと思います。
「人工透析って聞いたことはあるけど、実際はどんなことをするの?」「どうして透析が必要なの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、できるだけ専門用語を使わずに、分かりやすく、会話のようなかたちで人工透析についてお話していきます。ご自身の健康のために、ご家族のために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
腎臓って、そもそもどんな役割をしているの?
「人工透析」を理解するには、まず”腎臓(じんぞう)”の働きを知るところから始めましょう。
小さな臓器だけど、すごい仕事をしてる!
腎臓って、体のどこにあるかご存知ですか?だいたい背中側の腰のあたり、左右にひとつずつ、2つあります。こぶしぐらいの大きさしかない小さな臓器ですが、実はすごく大事な働きをしてくれているんです。
たとえば…
- 体の中の”いらないもの”を、尿として外に出す
- 水分や塩分のバランスを調整してくれる
- 血圧のコントロールをしている
- 赤血球をつくるためのホルモンを出している
こうやって書くと、「えっ、腎臓ってそんなにやること多いの!?」と驚かれるかもしれませんね。そうなんです。見た目は地味かもしれませんが、縁の下の力持ちなんです。
腎臓の調子が悪くなると、どうなるの?
さて、そんな働き者の腎臓ですが、いろいろな理由で少しずつ機能が弱ってしまうことがあります。これを「慢性腎臓病(CKD)」といいます。
だるい、むくむ、食欲がない…これって腎臓のせいかも?
腎臓の機能が落ちてくると、次のような症状が出ることがあります:
- 最近なんだか体がだるい
- 足や顔がむくむ
- トイレの回数が減った
- 食欲がなくなった
- 頭がぼーっとする
でもこれ、風邪や疲れのせいと思って見逃してしまうことも多いんです。実は腎臓って、かなり機能が落ちるまで症状が出にくいんですよね…。
そしてついに「腎不全」に…
腎臓の働きがあるラインを超えてガクッと落ちてしまうと、「腎不全(じんふぜん)」と呼ばれる状態になります。この段階になると、自分の腎臓だけではもう体の中の老廃物や余分な水分を処理できません。
体の中が”汚れていく”というイメージです。
じゃあ、その腎臓の代わりをするのが「人工透析」ってこと?
その通りです!
人工透析は、腎臓の代わりに血液をきれいにする治療です。
透析を始めるタイミングは、腎臓の機能が通常の15%以下くらいまで低下したとき。このくらいになると、体に毒素がたまって命に関わるような状況になってしまうんです。
血液をいったん外に出して、きれいにして戻す
透析にはいくつか方法がありますが、もっとも一般的なのは「血液透析(HD)」と呼ばれる方法です。
やり方を簡単に言うと:
- 血管から血液を取り出す
- 特別な機械を通して、老廃物や水分を取り除く
- きれいになった血液を体に戻す
という流れです。
週に何回ぐらいやるの?
血液透析は、通常は週に3回、1回あたり4〜5時間くらい行うのが一般的です。「えっ、そんなに通うの!?」と思うかもしれませんが、透析を受けることが命をつなぐことにつながっているので、これはとても大事なことなんです。
透析を受けなかったらどうなるの?
これはよく聞かれる質問です。答えはとてもシンプルで、透析を受けずにいると命を落としてしまう可能性があります。
毒素がたまっていくと、体がSOSを出す
透析を受けないと、尿が出にくくなって老廃物や水分がどんどん体にたまっていきます。すると…
- 倦怠感がひどくなる
- 顔や足がパンパンにむくむ
- 息苦しくなる
- 食事がとれなくなる
- 意識がぼんやりする
最終的には、心臓や肺にまで影響が出て、命の危険が迫ってきます。
人工透析にはどんな種類があるの?
ここまで「血液透析」についてお話しましたが、実はもうひとつ、「腹膜透析(PD)」という方法もあります。
血液透析(HD)と腹膜透析(PD)の違い
項目 | 血液透析(HD) | 腹膜透析(PD) |
---|---|---|
頻度 | 週3回通院 | 毎日もしくは夜間 |
負担 | 身体にやや負担あり | 体への負担は少なめ |
向き不向き | 高齢者でも可 | 自己管理能力が必要 |
腹膜透析は、自宅で自分自身で行えるというメリットがありますが、清潔管理が大切だったり、家族の協力が必要だったりします。どちらが良いかは、その方のライフスタイルや体調などを見ながら医師と相談して決めていきます。
透析にならないためにできることは?
「人工透析って命を守るためには必要なんだな」と思っていただけたらうれしいです。でも…やっぱり「できれば透析を受けずにすむ体でいたい」というのが本音ですよね。
そこで、腎臓を守るためにできることをいくつかご紹介します。
- 塩分を控えめにする
塩分をとりすぎると血圧が上がり、腎臓に負担がかかります。味の濃い料理やスナック菓子、インスタント食品には要注意! - 血糖値をコントロールする
糖尿病は腎臓の大敵です。定期的に血糖値をチェックして、バランスの良い食事と運動を心がけましょう。 - 定期健診を受ける
腎臓の病気は自覚症状が出にくいからこそ、定期的な検査が大切です。尿検査や血液検査で、腎臓の状態はかなり分かりますよ。 - 喫煙を控える
タバコは腎臓の血管にも悪影響を与えます。もし禁煙を考えているなら、腎臓のためにも今日から始めてみましょう。
最後に:透析は「人生をあきらめること」じゃない
「透析」と聞くと、つらそう、大変そう、人生が制限される…そんなイメージを持たれがちです。
でも実際には、透析を受けながら仕事をしている方もたくさんいらっしゃいますし、旅行に出かける方、趣味を楽しんでいる方もたくさんいます。
透析は、「人生の終わり」ではなく、「新しい日常の始まり」と言えるかもしれません。
私たちスタッフも、透析患者さんの毎日を少しでも楽しく、明るく過ごしていただけるようサポートしています。
ご相談はいつでもお気軽に
腎臓や透析について気になることがあれば、どんなことでもご相談ください。「もしかして自分も腎臓が悪いのかな?」と感じたら、まずは一度検査を受けてみましょう。
花田クリニックでは、腎臓病や透析の専門スタッフが常駐していますので、安心してお越しくださいね。