
クリニックの歴史
地域とともに、三世代。
花田クリニックのルーツは、昭和12年に開院した「花田医院(江津本町)」にさかのぼります。
この地で三代にわたり、地域の皆さまとともに歩んできた私たちの歴史をご紹介します。
1937年
(昭和12年)
地域医療のはじまり
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初代院長 花田 正脩(1899-1970)
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建築中の旧花田医院(昭和12年頃)
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第2次世界大戦召集時、小学校にて
祖父であり初代院長の花田正脩が、北前船の寄港地としてにぎわいを見せていた江津本町に「花田医院」を開院。
当時の江津は、大森銀山に次ぐ天領米の積出港としても栄え、多くの人々が集うまちでした。
第二次世界大戦中、正脩は軍医として上海や台湾へ従軍し、終戦を台湾で迎えました。
戦後は江津へ戻り、地域の医師として再び診療を開始。時代の移り変わりの中でも人々の健康を支え続けました。
1964年
(昭和39年)
医療の志は、父から子へ
二代目院長として、花田昌司が江津に戻り医院を継承。
以来約50年にわたり、地元の「かかりつけ医」として、江津市の地域医療に尽力しました。

2代目院長
花田 昌司(1935-2013)
2008年
(平成20年5月)
医療への尽力が認められ、
旭日双光章を拝受
昌司は診療と並行して江津市医師会の会長を2期務め、地域医療体制の整備や後進の育成にも尽力。
その功績が認められ、平成20年5月に「旭日双光章」を受章いたしました。
2009年
(平成21年)
医療とともに歩んだ建物が、文化財に
時代の節目として、「花田医院」は閉院。約75年にわたる歴史にいったん幕を下ろしました。
その建物は、地域医療の拠点としてだけでなく、景観的にも貴重な存在であり、旧花田医院は国の登録有形文化財(建造物)に指定されました。
近代和風と洋風が融合した佇まいは、今も江津本町の歴史を静かに伝えています。

2018年
(平成21年9月)
ふたたび、地域のそばに
三代目の花田昌也が腎疾患・透析医療の専門医としての経験を重ね、生まれ育った江津の地で「花田クリニック」として新たな一歩を踏み出しました。
過去の歩みを大切にしながら、現代の医療ニーズに応える地域医療を築いています。

文化財としての花田医院
旧花田医院(江津本町)は、現在「花田医院診療所及び主屋」として国登録有形文化財(建造物)に登録されています。
建物は本町通り西側に位置し、木造2階建・寄棟造の主屋を中心に、玄関には入母屋屋根を配し、南側には洋風意匠の半切妻造の診療所が直角に連なります。背面には台所棟なども付属し、複雑かつ美しい構成となっています。カーキ色の石州瓦が特徴的で、格子やアーチ状の通風口など、洋風と和風が調和した印象的な意匠も魅力です。
また、正面の門と塀も一体として保存されており、門は鉄筋コンクリート洗い出し仕上げ、塀は木造で石州瓦葺。これらもあわせて、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として評価され、平成21年(2009年)に登録有形文化財に指定されました。
かつて診療が行われていたこの建物は、今も地域の歴史と記憶を静かに守り続けています。

旧花田医院